桜庭一樹「荒野」

胸が痛くなりました。
少女から大人になるのって魔法が解けるように本当に一瞬なんだなって。
自分でもはっきりと気がつかないその境目。
小さいようですごく大きい。
過ぎてしまった時間はもう戻らないからこそこんなに惹かれてしまうのかしら。
本を閉じたら私の中の『荒野』がニッコリ笑って手を振って去っていきました　

畠中恵「うそうそ」

「うそうそ」とはうろうろ。落ち着かないでたずねまわる様。
なるほど納得です。このタイトルはすごく素敵。
土日のお出かけの電車の中で一気に読み終わりました。
でもいまひとつよくわからない・・・
なんで若旦那が狙われるのかとか、お付きの妖が急にいなくなるわけとか。。
これってななめ読みだから？でもねぇ。。。何と言うかよくわからないのです。
すっきりしないのですよ～　

桜庭一樹「赤朽葉家の伝説」

旧家を舞台にそこで生きている女性３代のお話。
「千里眼奥さま」と呼ばれた不思議な力を持つ祖母。
激しく自分の人生を駆け抜けた母。
そして平凡な私。
真ん中のお母さん編はちょっと中だるみ（？）
共感も感慨も無くなんだかよくわからなかったです　
でもこのおばあちゃん、すごく素敵だと思います。
やっぱり昭和初期の女性は素晴らしすぎる。。。絶対真似できないです★

森絵都「ラン」

タイトルからイメージで「一瞬の風になれ」を思い描きました。
でも始まりのあまりのどんよりさ加減にどうなってしまうのだろうと思いながら読み進めると・・・
大好きなあの人たちに会いたいから走る！
それは前向きな決心ではなかったはず
でも走リ続けることにより少しずついろいろな事が変わっていき・・
読みながら一緒に嬉しくなったりつらくなったり声援したり　
読み終わった後、走り始めたくなった自分がいました。

角田光代「対岸の彼女」

主役の女性二人の気持ちがいまいちよくわからないまま話は進んで終わってしまったように感じます。ラストまで読んで納得するこのタイトル。とても素敵な場面です。こういうの好きだなぁ　
この作品は2005年の「本屋大賞」の第6位だそうです。ちなみにその年の1位は恩田陸さんの「夜のピクニック」ほほぉ～
選べるのなら「夜のピクニック」の主人公たちのような高校時代を過ごしたいものです・・
（（ってもう過ぎ去ってしまったのですけど・・・））