北川歩実「もう一人の私」

もう一人自分がいたら・・・とか思ったことありますか？
このお話の中の「もう一人の私」は従兄だったり、病院で取り違えられた他人だったり、偽りの婚約者だったりします。
じわじわ怖いです。そして程よい所で怖さが終わります。
楽しさが2倍になるならいいけどこういうもう一人の自分はかなり困ります　

三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」

「多田便利軒」ラーメン屋さんみたいな名前の便利屋さんには変な依頼が沢山。子供の塾の迎えを頼む母親。認知症の母のお見舞いの代理（なり済まし？）を頼む男。ペットを預けたまま夜逃げしてしまう女。でも、なんやかんやで結局ハッピーエンドに落ち着いてるのかな？
クールを気取っても結局はお人よしの主人公と、狂犬って感じ？の相方のやり取りが楽しいです。
後、三浦さんの書く老人たちが好き！

瀬尾まいこ「優しい音楽」

優しいお話が３編詰まった短編集です。
私は中でも2話目が好き。
彼の頼みをいつも断れない主人公。
でも今度の頼み事は信じられない内容だった！？
このあと二人がどのようになっていくかわからないし、よく考えたらかなりとんでもないお話なのに読後感もよくて心がほわほわしました。
皆幸せになればいいのになー

桜庭一樹「少女には向かない職業」

「強くなりたい。早く大人になりたい」
私も中学生くらいのときには早く大人になりたかったな。それは憧れと言うよりは周りの大人に対する反発でした。
大人になればどんな自由も許されると言うようなそんな錯覚とともに。
でも実際大人になってみると自由なんてどこにもないし、我慢とあきらめばかり。大人だって大変なのです。
なんてことを思いながらも中学生のころの気持ちを思い出しながら読みました。
少女には向かない職業は成人女性にだって向きませんよ　

東野圭吾「レイクサイド」

子供の中学受験のために別荘で勉強会を行うために集まった4家族。
そこで行われる殺人。被害者は主人公の愛人。「私が殺したの」犯人は主人公の妻。
はたしてそれが事実なのか・・・
東野さんの作品なのに何だか物足りなかったです。
するりと読み終わってしまいました。映画になったようですがもしかしたら映画にするために書き下ろしたのかな？って思えるような感じ。
事件も登場人物もあまり記憶に残らないようなお話です。