宮部みゆき「おそろし」

ある悲しい事件により心を閉ざしてしまった少女。同じく心に悲しい傷を持つ人々の不思議な話を聞き彼らの傷をいやし自身の傷もまた徐々に・・・
江戸の不思議話。これは本当に面白く時間をたつのを忘れて読みました。
人の心の中の悲しい部分。身勝手さ。誰かに話すことが出来てこそふさがる傷もあるのだと。
やさしい人ばっかりではないし嫌な人ばっかりではない。でも悪意がなくても人を傷つけてしまうという事実もまたあり・・
そんないろいろな事を考えさせられるお話でした。
ただ一つ残念に思うのは最終章をなぜあんな形にしたのかなー？
何か決定的な事がなければ彼女が苦しみを乗り越えて行けないとしても、、、、
その章だけ別の物語になってしまったようでがっかりしてしまいました・・　

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