辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ」

中２の女の子
自分で「中２病」だって言う自覚はあるんだって。

私にはずっと昔の過ぎ去った時間
でもその頃の私にはそんな自覚は無かったから（言葉もなかった？？）
大変立派です

誰でも通る道なのかな？共感できる思いがたくさん。


題名のイメージとはちょっと違ってミステリーではないです。

今を生きている中２のみなさん、がんばって！今の時間は自分の長い人生の中のほんの一時なんだからってエールを送りたくなります

桜庭一樹「伏 贋作・里見八犬伝」

桜庭さんが描く八犬伝？？と興味津々で読み始めました。
確かに題名に「贋作」と付いているわけです。
登場人物は同じですが別の次元のお話というか・・
里美八犬伝を心躍らせて読んだものとしては同様の名前で出てくる犬士たちが何の見せ場もなくあっさりと退場（倒されていく？・・・）していく事にがっかりしてしまいました。
じゃあ面白くないのかといえばそうではなくて、狩る者と狩られる物との間に芽生える感情がなんだか微妙にいい感じで・・
八犬伝ではない八犬伝と言う事で食い付き気味に読み終わりました★

乃南アサ「すれ違う背中を」

『いつか陽のあたる場所で』の続編になります。
前作は前科を持つ女性ふたりが第二の人生をゆっくり歩みだす感じでしたが、こちらは少しずつでも生活が安定してきた感じがします。
それでも少し進んではまた戻るという感じの遅々たる歩みですが・・

タイトルの「すれ違う背中を」の背中とは自分達の過去であるとするとやっぱりひたすら前だけを向いて進むわけには行かないのだろうなぁ・・と。

それでも未来に明るい事が待ってるぞと思える終わり方でした。
続編が待たれます　

三浦しをん「小暮荘物語」

おんぼろなアパートに暮らす人達を主人公にした短編集。
みんななんらか一癖ある人々でとにかくおもしろい！

でもやっぱり女性を主人公にしたお話の方が好きだなぁ
いろいろ共感できたりフムフムと思ったり。。　

一番おおおっ！と思ったのは大家のおじいさんのお話
なかなか理解できないけれど最終的にはほのぼのしているような。。

気軽にするっと読めるけどただ軽いだけのものじゃない本が読みたいなーと思っている人にはかなりおすすめかも！

矢口敦子「赦し」

不思議な話です。
元医者である辛い過去を持っている風な主人公は世間とは関わりたくないかのような生活を送っているのに、その癖とてもおせっかい焼き

ほんのちょっとの縁でもドシドシ突っ込んでいくような気がします・・

それでもなんとなく惹かれてしまうのはあまりにお話が淡々と進むからでしょうか

ラストもなんだか不思議な感じ
彼は赦されたのかな？赦されたんでしょうね・・・