篠田真由美「閉ざされて」

建築シリーズとはまた違うミステリーです。
途中まで主人公の狭い世界の中で語られいてミステリアスな雰囲気を高めていますが、中盤から世界が広がり係わる人も増えていきそこからなんだか普通の感じになってしまったのが残念です

主人公がなぜそこまで自分の外見にこだわっているのかをラスト近くまでぴんと来なかった事がすごく残念でした

折角の世界観なのに義理の姉妹や兄が俗物でなんだかもったいないなぁー

北村薫「元気でいてよ、R2-D2」

短編集です。
小さい毒から大きい毒まで揃っています。
日常生活に潜む毒と言うお話のジャンルは好きです。

この本は少し前に読んだのですが、マスカットにまつわるお話がすごく印象に残り、今でも時々そのくだりを思い浮かべます

こういう恐怖は味わいたくないなぁ。。

伊吹有喜「四十九日のレシピ」

突然亡くなってしまった大切な人
受け入れられない想い。後悔。喪失感。
四十九日の法要までの日々はそんな気持ちに折り合いをつけ、つらくても進んでいくための準備期間なのでしょうか

このお話はそんな残されたつらい気持ちに加え、娘にはさらに厳しい現実が・・・

今までの自分の人生。
残された側の悲しみ。
いろいろ考えてしまったお話です。
ラストはこうなるだろうって思っていても、涙が止まりませんでした

大崎梢「夏のくじら」

高知のよさこい祭りを舞台としたお話
こういうお話はいいなぁ
思いっきり純粋に楽しめます
学生時代に自分が出来なかったいろいろな経験をちょっとでも体感できたようなそんな楽しさ

主人公を力いっぱい応援しながら読んでいたらあっという間に読み終わってしまいました

海堂尊「ブラックペアン１９８８」

高階院長若き日の雄姿
いつものメンバーも登場して読み応えがありました！
手術中の様子やお医者さんの本音
全部が全部事実ではないでしょうがある意味こういう事を知る事が出来るのは貴重だなぁ
ラストまではらはらして楽しめました