角田光代「八日目の蝉」

不倫相手の子供（赤ちゃん）を一目見るだけでよかったのに・・・
触れてしまったとたん、手放せなくなったその気持ちが。。。
追われて逃げて逃げて・・そんな毎日子供本人にとってどうなの？って思ったけど、子供の事を大事に大事に思って守ってそんな犯人にいつの間にか声援を送っていました。
後半一転して、誘拐された子供本人が成長して毎日をもがき苦しんでいる様を見て、とても切なくなりました。
でもラスト希望を感じることができてほっとしました。

奥田英朗「家日和」

短編集です。その中の一つのお話ですが・・
子育てもひと段落して暇な毎日。ふとしたきっかけで出品したネットオークション
無事落札されて、「良い出品者」の評価をもらう・・
それだけの事でドンドン毎日に張りができて若返って綺麗になって・・
専業主婦ってそんなにお気楽なのかな？でもほほえましいお話だと思います。
自分の世界が狭くなってしまうとか社会とのかかわりがないとかそういう焦りってあると思うし。。

家を題材にたくさんの家族のお話が詰め込まれていてどれも大満足でした。

あさのあつこ「十二の嘘と十二の真実」

中世の王妃の物語と現代の山に住む老婆の話が交互に出てくるので通勤の限られた時間に読むには最適でした。
あさのあつこさんは「バッテリー」のイメージが強すぎてどうしてもその世界観を期待してしまいます。

伊坂幸太郎「あるキング」

天才ってもっと輝いている人生を送ってほしかった・・
でも「王」でもあるのでそれは無理なことなのかな？
生まれ持っての特別な存在　それが「王」
唯一無二な存在であるための悲劇
こんな伊坂もありかな？

角田光代「森に眠る魚」

怖い怖い
初めは気の合う友人グループ。それが次第に変わっていく登場人物たちの気持ちがとても恐ろしく、怖い事件が起こらないようにと祈るような気持ちで読みました；
結果これ何も起きなかったのですよね？
これは小説
でも子供たちが怖い事になるのは本当切ないです・・・